八字

四柱推命とは占いの「帝王」と呼ばれている学問です

四柱推命は、五行のバランスを観ることが大切です

四柱推命とは、生まれた年・月・日・時間の4つの柱から運命を見ていく命術です。東洋の占いで「占いの帝王」とも言われ、本場中国では子平や八字、命理と呼ばれていますが、日本では200年ほど前に、桜田虎門という翻訳家が「淵海子平」(えんかいしへい)という本を翻訳して世に知れたと言われています。四つの柱から命を推することから四柱推命と名付けられたそうで、日本の占いでは知らない人がいないくらい有名です。

中国には古来から陰陽五行説という思想があり、万物すべての物は陰と陽、木火土金水の五行から出来ていると考える思想です。これは、万物の根源を太極とし、太極が動いた時に陰陽が生じ、陰陽が五行を生じ、五行が陰陽に分かれて十干を生じ、十干が十二支を生じるわけです。四柱推命とは、生年月日時をこれらの十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)の八字に置き換えて、五行バランスを観る占術です。


十干は天干(てんかん)ともいい、十種類あります。

甲(きのえ)=大きな樹木を表した星です
乙(きのと)=苗木や草、花を咲かせるような植物を表した星です
  *甲と乙は木気を表します

丙(ひのえ)=天高く輝く太陽の星です
丁(ひのと)=人工の灯火を表した星です
  *丙と丁は火気を表します

戊(つちのえ)=天高くそびえる山を表す星です
己(つちのと)=大いなる大地、作物を育てる田畑を表す星です
  *戊と己は土気を表します

庚(かのえ)=岩石や精錬前の鉄の塊、切れ味のよい刀を表した星です
辛(かのと)=美しい宝石や貴金属を表す星です
  *庚と辛は金気を表します

壬(みずのえ)=大きな河川、もしくは海を表した星です
癸(みずのと)=雨または小さな水たまりを表した星です
  *壬と癸は水気を表します



十二支は地支(ちし)ともいい、12種類あります。日本では動物の名前が付けられていますが、これは覚えやすくするため語呂合わせで作られたものです。本来は、季節や時間、方位を表します。

「子」(ね)-水の属性で、真冬の冷たい氷水を表します
「丑」(うし)-土と水と金の属性を持ち、真冬の冷たい氷砂利を表します
「寅」(とら)-木と火の属性を持ち、発火しやすい若木を表します
「卯」(う)-木の属性で、春の草原の緑(若草)を表します
「辰」(たつ)-土と水と木の属性を持ち、湿った植物の生える土を表します
「巳」(み)-火と土と金の属性を持ち、初夏の鉱物を含んだ火を表します
「午」(うま)-火と土の属性で、真夏の烈火と焦土を表します
「未」(ひつじ)-土と火と木の属性を持ち、乾ききった砂地を表します
「申」(さる)-金と水の属性を持ち、水滴のついた金を表します
「酉」(とり)-金の属性で、秋の固い合金を表します
「戌」(いぬ)-土と火と金の属性を持ち、乾いた鉱物を含む赤土を表します
「亥」(い)-水と木の属性を持ち、植物が生息する湖水を表します


これらの十干と十二支、すなわち八字の関係性を見るのが四柱推命です。四柱推命とは自然哲学なので、自分自身を表す日主=日干(日柱の上の部分)がどのようになれば自分が生き生きと輝き、自然と調和して幸せな人生を送っていけるのか?そのためには、十干と十二支の関係性をどういう風に調え、五行バランスを補っていくことが大切か、を教えてくれる人生の羅針盤のようなものだと思っています。

大運や歳運に巡ってくる気(エネルギー)で運気は変わります

四柱推命にはとても多くの流派がありますので、鑑定する人によって考え方もそれぞれです。ただ、四柱推命とは字のごとく四柱(年・月・日・時)で見るから四柱推命であって、時間の要素はとても重要になります。なぜなら時間を省いて命式を出しても、正確な五行バランス(木火土金水)が分からないからです。ですので、時間を省いて三柱のみで占えることと、そうでないことを明確に区別すると良いでしょう。(ただし、生まれた時間によっては自分を表す日干が変わるので、全く違う結果になる可能性もあります)

生年月日時から導き出された原命式はその人の出生図(魂のバランス図)のようなものであり、そこに10年ごとに巡ってくる大運のエネルギー(気)と、1年ごとに巡る歳運のエネルギーによって人の運勢は変わっていきます。ですので正確な原命式を出せない(時間が不明)場合は、あくまでも傾向としてとらえた方が良いのかも知れません。

四柱推命では十干が重要ですが、それ以上に十二支の理解が鍵を握っているともいえます。十二支には特殊法則というものがあり(十干にもあります)、十二支同士でグループを作ったり、同盟を結んだり、時には喧嘩したりするわけです。一方的に勝つ場合や、お互いダメージが多くて弱まったりします。それが、方合や三合会局(擬似三合会局)、支合、冲と呼ばれるもので、他にも法則はありますが、これらの影響は重要と言われています(図を参照)。持って生まれた原命式に大運や歳運で、このような十二支同士の法則が成り立つと力を増し、その気が多くなったり、その気がある通変星が意味することに影響を与える、ということになるわけです。

ですので、持って生まれた原命式で運が弱くても、巡ってくる運勢エネルギー(気)で人は変わっていくようになるんです。また、たとえ良い運気が巡って来なくても、十干十二支氣学の吉方位採りによって良い気を採ることも出来、運勢を変えていけるというわけです。